大手書店には絶対に勝てない。
老舗書店の歴史と客数にはかなわない。
全国チェーンの書店とは規模が違う。
なんて最初っから諦めてませんか。
小さな本屋さんでも全国一の売上を取る方法があります。
コツは「観察と覚悟と決断」です。
意地悪な質問をします。
「全国一の売上を取る」と聞いたらまず何をイメージしましたか。
おそらくあなたはお店「全体」の売上を真っ先にしたと思います。
そして「無理無理」と思ったのではないでしょうか。
ここに落とし穴があります。
今日の冒頭でのコメントは「マクロな視点」です。
お店全体の売上というのは立地や規模に左右されます。
そこを見て勝負に挑むのは無謀です。
今日お伝えしたいのは「ミクロな視点」です。
本屋のミクロな視点とは何か。
「一冊の本」です。
特定の本の売上を全国一位にする。
決して無理ではありません。
具体的にどのようにすれば良いか。
私が実際に考えたこと、やった方法をお伝えします。
まずはどの本なら売上一位にできるかを考えます。
この時に意識するのは「適度にニッチ」です。
大手出版社のコミック大作や新刊文庫などはまず除外します。
これらは数の勝負になります。
立地や規模でほぼ全てが決まります。
大量入荷大量消費はパワーゲームです。
アート系や専門書もなるべく避けます。
これらは専門性が高すぎるのでこれぞという専門店や売り場があります。
それ以外の書店ではほとんど置かれていません。
裏を返せばお客様に認知されなさすぎなのです。
多すぎず少なすぎず。
広すぎず狭すぎず。
選ぶ本は生活実用系がうまくいきやすいです。
次に本とお店との相性を考えます。
お客様とお店と言い換えてもいいです。
独身男性のお客様が多いお店にお母さん向けの育児書。
高齢者がよく来るお店に若者向けファッション指南本。
一軒家の多い地域にベランダガーデニングの本。
明らかにミスマッチになるものは避けます。
ここまでが「観察」に当たります。
あなたのお店を客観的に観察して何がいけそうか考えます。
ちなみに私のお店はペットを飼ってるお客様が多かったのでペット系にしました。
どの本で勝負するか選んだら次にするのは「覚悟」です。
この本を売上一位にするために犠牲にするもの。
それはスペースと時間です。
売上を取るには売り場に置き続けないと意味がありません。
ただ置くのではなく目立つように置き続けないといけません。
短期間で売上一位にするのは厳しいです。
半年や場合によっては一年で売上を取っていくことになります。
毎日新しい本が入荷してきます。
魅力的な本が入ってきます。
それに対して「この本は外さずに置き続けるぞ」という覚悟を持ちます。
それだけ思い入れを持てる本、好きな本を選んでください。
時としてスタッフからの風当たりやお客様からの声がきます。
「いつまでその本を出し続けるんですか」
「もう飽きた」
など心くじかれる言葉を耳にするかもしれません。
それでも置き続けますか。
置き続けたいですか。
そんな本を選びます。
私は犬の本にしました。
イラスト混じりの読みやすく手頃な値段の本です。
小学生のお子様から高齢者の方まで楽しんでいただけると思いました。
ここまでで本を選びました。
置き続ける覚悟を決めました。
あとは実際にやると決断し行動するだけです。
注文を取ってスペースを作って並べる。
ポップで目立たせたり関連商品と一緒に置いたり。
色々な手を使いながらとにかく置き続けます。
アピールし続けます。
場所を移動したり戻したり少し減らしたり元に戻したり。
常に変化をくわえながら「観察」をします。
多少の声には惑わされない「覚悟」を持ちます。
もしどうしても思うような結果がでなければ撤退するという「決断」をします。
だいたい一年くらいであなたのお店から全国一位の売上を誇る商品が誕生します。
あなたのお店にも原石があります。
それを見つけて育てていけば必ず輝きます。
あなたとスタッフとお客様とで全国一位の本を作りませんか。
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