お店の個性を作りつつ売り上げを取りにいく。
しかも限られたスペースで。
在庫管理って大変ですよね
でも、これが本屋の楽しいところでもあります。
「本部絡みで」とか「システム上」とかお店によって色々な制限があるのはわかります。
好きなものを勝手に取ることが難しいお店もあるでしょう。
そこで、商品選定を3つのグループに分け、そのバランスを考えるというのもありだということをお話しします。
3つのグループとは、
①売り上げを取りにいくもの
②本屋として持っておくべきもの
③自分の置きたいもの
です。
言い換えれば
・どうにでもなっていいもの
・どうしようもないもの
・どうにかしたいもの
となります。
一つ目の売り上げを取りにいくもの。
これはいわゆる「新刊」「高回転商品」「ベストセラー」などです。
置けば売れる。在庫を切らしてはならない。
でも、時期がくればその座は他の本に譲る時が来る。
この類の本は、世の中の流れやあなたのお店のお客様によって作られていくので、なんとかしようとせずにただひたすら欠本補充をかける必要があります。
ここには取次からの送り込み商品やチェーン展開されてるお店の場合は本部からの導入商品も含まれます。
二つ目の本屋として持っておくべきもの。
文学作品で言えば過去の文豪の代表作。
児童書で言えば昔から売れ続けている名作。
PC書で言えばWindowsのかんたん操作マニュアル。
「この本屋って●●も置いてないの?」みたいに言われたらショックなものがここに入ります。
いわゆる書店定番っていうものです。
三つ目の自分の置きたいものは、文字通りあなたが好きな本、スタッフのみなさんが置きたい本です。
これら3つのうち2つはあなたやお店の意思でタイトルを選ぶことは難しいです。
あなたのお店が「どう見られるか」という視点からの商品選定だからです。
だから、時に「なんでこんな本が送られてくるんだ」なんてストレスになることもあるかもしれません。
でも、あなたやお店の意思で決められることもあります。
それは、これら3つの在庫のバランスです。
在庫回転率を考えれば、①の割合を増やして②や③を減らす。
「いわゆる本屋」というイメージを持たれたいのであれば②の割合を増やす。
「私たちの本屋」というイメージを打ち出したいのであれば③の割合を増やす。
こんな感じで調整します。
全部均等にするというのもありですし、どれかをなくすというのもありです。
今日言いたいのは、THE BLUE HEARTSの歌詞にもある
「どうにもならない事なんて どうにでもなっていい事」
という視点を持てば、変えられらいことはそれほどないんじゃないかっていう事です。
ちなみに私の店はかつては③の割合を極端に増やしていました。
でも最後の方は①の割合が大半を占めるようにしました。
これに到るまでの心境の変化などは日を改めてお話しできればと思います。
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